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活動履歴

マスコミ倫理懇談会12月度例会で、「依存症問題のよりよい報道の実現に向けて」をテーマに講演会が実現

マスコミ倫理懇談会で「依存症問題のよりよい報道の実現」がテーマに!

2024年7月、日大ラグビー部の大麻所持疑いや、木津川ダルクでの再使用踏み込み逮捕などで、見せしめの実名報道がエスカレートしている現状に対して、「依存症問題の正しい報道を求めるネットワーク」が、22の賛同団体とともに、日本新聞協会・日本民間放送連盟・マスコミ倫理懇談会全国協議会に宛てて話し合いの機会を求めた。
その後、マスコミ倫理懇談会から連絡があり、事務局との協議を経て、12月度例会のテーマとすることが実現。講演会形式とのことで、ネットワーク側が企画を提案し、了承を得た。
まず松本俊彦医師から、薬物問題の日本と世界の現状と改訂版「薬物報道ガイドライン」について。続いて、逮捕と実名報道を経験した元NHKアナウンサーの塚本堅一氏、家族の立場の横川江美子・やっかれん理事長、薬物依存症当事者である風間暁氏が、報道によって強化されている社会的スティグマと孤立について自身の体験を通して語った。
会場は東京・内幸町の日本プレスセンタービルで、Zoomを併用しての開催。マスコミ倫理懇談会全国協議会は、新聞・通信社・テレビ局・ラジオ局など幅広い加盟社を持ち、月例会の内容は後日、レポートにまとめられて、全加盟社に送られる。

【マスコミ倫理懇談会12月度例会】
依存症問題のよりよい報道の実現に向けて

日時:2024年12月25日(水)15:30~17:30
主催:一般社団法人マスコミ倫理懇談会全国協議会

はじめに  今成知美 NPO法人ASK代表/依存症問題の正しい報道を求めるネットワーク発起人

1. 日本の薬物問題の現状―スティグマはどうやってつくられるのか?
〈薬物報道ガイドラインの提案〉
松本俊彦 精神科医/国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP)精神保健研究究所
薬物依存研究部 部長/依存症問題の正しい報道を求めるネットワーク発起人

2. エスカレートする実名報道の中で―自身の体験と取材から思うこと
塚本堅一 元NHKアナウンサー/ASK認定依存症予防教育アドバイザー

3. 社会のスティグマは、家族と当事者に何をもたらしているのか?
横川江美子 NPO法人全国薬物依存症者家族会連合会(やっかれん)理事長
依存症問題の正しい報道を求めるネットワーク発起人

4. 逆境の中で薬物を使わなければ死んでいた―薬物依存症の背景と回復
風間 暁 薬物依存症当事者/NPO法人ASK社会対策部
北里大学 医療衛生学部 社会系医療学 非常勤教員

おわりに  田中紀子 公益財団法人ギャンブル依存症問題を考える会代表
依存症問題の正しい報道を求めるネットワーク発起人・事務局
質疑応答

リンク
・要望書「依存症問題のより良い報道の実現に向けて ぜひ、専門家や関係団体と意見交換の場を設けてください」
https://izon-hodo.net/2024/06/post-298/
・薬物報道ガイドライン vr.3(2024/11/20)
https://izon-hodo.net/2024/12/post-318/