AUDIT
AUDITは1990年代初め、WHO(世界保健機関)がスポンサーになって作成された飲酒問題のスクリーニングテストです。
多くの国で使用され、地域、年齢、性の違いを超えて高い妥当性が報告されています。
設問に答えることで、危険な飲酒やアルコール依存症の疑いがわかります。
あなたの場合はどうでしょうか。チェックしてみましょう。
なお、設問2と3に出てくる「単位」について説明しておきます。
「アルコールの1単位=純アルコール20グラムを含む酒類」をさします。
20グラムのアルコールとは…
ビール | 日本酒 | ウィスキー | ワイン | チューハイ | 焼酎 |
---|---|---|---|---|---|
500ml (中ビン1本またはロング缶1本) |
180ml 1合 |
60ml (ダブル1杯) |
200ml (グラス2杯) |
7%のもので350ml | 25度のもの100ml |
AUDITのチェックリスト
1 | どのくらいの頻度でアルコール飲料を飲みますか? | 飲まない
月1回以下 月2~4回 週2~3回 週4回以上 |
0
1 2 3 4 |
2 | 飲酒するときには1日に何単位くらい飲みますか? | 0.5~1単位
1.5~2単位 2.5~3単位 3.5~4.5単位 5単位以上 |
0
1 2 3 4 |
3 | 一度に3単位以上飲酒することが、どのくらいの頻度でありますか? | ない
月1回未満 月1回 週1回 毎日あるいはほとんど毎日 |
0
1 2 3 4 |
4 | 過去1年間に、飲み始めたら飲むのをやめられなくなったことが、どのくらいの頻度でありましたか? | ない
月1回未満 月1回 週1回 毎日あるいはほとんど毎日 |
0
1 2 3 4 |
5 | 過去1年間に、通常だと行なえるのに飲酒のせいでできなかったことが、どのくらいの頻度でありましたか? | ない
月1回未満 月1回 週1回 毎日あるいはほとんど毎日 |
0
1 2 3 4 |
6 | 過去1年間に、飲みすぎた翌朝、体調を整えるために迎え酒をしなければならなかったことが、どのくらいの頻度でありましたか? | ない
月1回未満 月1回 週1回 毎日あるいはほとんど毎日 |
0
1 2 3 4 |
7 | 過去1年間に、飲酒後に罪悪感・後ろめたさを感じたり、後悔をしたことが、どのくらいの頻度でありましたか? | ない
月1回未満 月1回 週1回 毎日あるいはほとんど毎日 |
0
1 2 3 4 |
8 | 過去1年間に、飲酒の翌朝に前夜の行動を思い出せなかったことが、どのくらいの頻度でありましたか? | ない
月1回未満 月1回 週1回 毎日あるいはほとんど毎日 |
0
1 2 3 4 |
9 | あなたの飲酒のために、あなた自身や他の人がケガをしたことがありますか? | ない
あるが、過去1年にはない 過去1年にある |
0
2 4 |
10 | 家族、親戚、友人、医師、あるいは他の保健従事者が、あなたの飲酒について心配したり、飲酒を控えるようにと勧めたことがありますか? | ない
あるが、過去1年にはない 過去1年にある |
0
2 4 |
合計点 |
合計点が0-9の人は
【危険の少ない飲酒 青信号】
今のところ、危険の少ない飲み方です。
今後も飲酒する場合は、1日1単位まで。多い日でも2単位は超えないようにし、週に2日は休肝日を心がけてください。
合計点が10-19の人は
【危険の高い飲酒 黄色信号】
いまの飲み方を続けていると、あなたの健康や社会生活に影響が出るおそれがあります。
適度な飲酒の目安は1日1単位まで。多い日でも2単位は超えないようにし、週に2日は休肝日をつくりましょう。
ただし、高血圧・糖尿病・脂質異常症・肝機能障害などの生活習慣病がある場合は、飲酒が病状を悪化させるおそれがあります。2週間の禁酒をして、お酒が体に与えた影響を確かめてみましょう。
合計点が20-40の人は
【アルコール依存症の疑い 赤信号】
アルコール依存症の疑いがあるため、節酒はむずかしく、断酒が必要と思われます。
飲酒の悪影響は、健康だけでなく、家庭や職場での生活にもおよびます。一度、アルコール依存症の専門医にご相談されることをお勧めします。
別の判定方法について
AUDITは「危険の高い飲酒」や「アルコール依存症の疑い」のカットオフ値を定めていないことが特徴で、使用される場によりカットオフ値を変えることができます。
上記の判定とアドバイスは、専門医療につなげる人を絞り込みたい場合など、依存症の特定をより厳密にする際を想定しています。
一方、特定保健指導で採用されているのは、下記の判定方法です。幅広く網をかけて指導することを目的としています。
合計点が0-7 危険の少ない飲酒
合計点が8-14 危険の高い飲酒
合計点が15-40 アルコール依存症の疑い
心配な方は、治療・相談先を活用しましょう。本人だけでなく家族の相談も受け付けています。
アルコール問題の相談先