うつの治療を受けているなら、飲酒をやめることが必要です。
そもそもアルコールは脳に作用して気分を変化させるため、抗うつ薬が効いているかどうかなど、治療の効果が判断できなくなります。
また、抗うつ薬の治療効果が低下したり、副作用が強く現われることもあります。
さらに問題なのは、アルコールには依存性があるため、酔いを求めて依存が進行していくと、「飲むことで問題が悪化している」ことが明らかでも、飲むのをやめるのが非常に難しくなってしまうことです。
この段階に至っていたら、まずはアルコール依存症としての治療・援助を受けることが必要です。けれども現在、多くの一般精神科でアルコールの問題が見逃されているのが現状です。
抗うつ薬、睡眠薬、精神安定薬などを服用している状態で、アルコールを飲み続けることは、思わぬ作用を引き起こして生命の危険があります。
また、処方薬とアルコールの双方に依存してしまうリスクが高くなります。
アルコール・薬物依存症は、飲酒や薬物使用をコントロールできなくなる病気です。
いわば脳の中で飲酒や薬物使用に関するブレーキが壊れてしまい、いくら意志の力を強くしようとしても、行動の制御ができません。
たとえば「今日は飲むまいと決意しても飲んでしまう」
「いったん飲み始めると酔いつぶれるまで飲んでしまう」
などのパターンに陥ります。
(専門の治療・援助によって、断酒・断薬し、社会復帰することが可能です)