女性は男性よりもアルコールの害を受けやすい!
女性は男性より少ない飲酒量・飲酒期間で、肝硬変などの臓器障害を起こします。
また、飲酒が習慣化してからアルコール依存症になるまでに、男性では10~20年以上かかるとされていますが、女性の場合は6~9年。ほぼ半分です。
なぜ男女の違いがあるのでしょうか?
次のような理由が言われています。
◆身体が小さく体重が軽い
◆脂肪が多く筋肉量が少ない
◆肝臓も小さいから代謝能力が低い
◆女性ホルモンがアルコールの代謝を阻害
だから、同じ量を飲んでも男性より血中濃度が高くなり、酔いやすいのです。
そして、体内に長い時間アルコールがとどまるため、臓器などもそれだけ悪影響を受けやすい、というわけです。
若い女性の飲酒率、男性をこえているって本当?
日本では1970年代から女性の飲酒率が急上昇。
2008年の調査では、若い女性の飲酒率や飲酒量が増加し、20代前半では女性の飲酒率が男性よりも高くなるという逆転現象が起きています。
男性 83.5%
女性 90.4%
こうした変化の背景には
◆女性だって飲めるのはいいこと、という考え方
◆コンビニなどで24時間お酒が買える
◆果実味のお酒など、企業が女性をターゲットに
◆「女子会」など、女どうしで飲むのがブーム
◆ストレスを「家飲み」で解消する女性も
今まで歴史上、こんなに女性が飲酒していた時代はないのです。
具体的にどんなリスクがあるの?
女性特有の飲酒のリスクを、ここで改めてまとめてみます。
◆臓器にダメージを受けやすい。男性より少ない飲酒量・飲酒期間で、肝硬変などの臓器障害になる。
◆アルコール依存症になりやすい。男性の場合は飲酒が習慣化してから依存症になるまでに10~20年以上かかるとされるが、女性の場合は6~9年。
◆少量であっても乳がんのリスクが高まる。週にグラス3~6杯のワイン程度でもリスクが上昇、1日あたりの純アルコール摂取量が10グラム増えるごとにリスクは10%高まる。(10グラムの目安は、ワインなら小グラス1杯、缶チューハイなら350ml缶半分、ビールなら250ml。つまり少量でも習慣的な飲酒は危険)
◆酔うと、レイプなど性被害にあいやすい。
◆大量の飲酒は女性ホルモンの分泌を低下させ、月経不順・無月経・卵巣萎縮・性交痛などを引き起こす危険がある。
◆妊娠中の飲酒は、流産や、胎児の障害をまねく危険性がある。⇒次のページでくわしく
※アスク・ヒューマン・ケアのホームページに移動します
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厚労省「健康日本21<第2次>」に対応した内容です。