子ども、配偶者、恋人、きょうだい、親など、大切な人に薬物の問題があるとき……
家族や友人として何ができるでしょうか。
ポイントを挙げてみます。
- まず薬物依存について理解することから始める。
- 家族自身が、家族会や自助グループ、精神保健福祉センターの家族教室などにつながる。
- こうした集まりで、知識を得るだけでなく、気持ちを話して楽になる。
- 薬物を「やめさせる」ことはできないが、「やめる手助け」はできる。
- やめるという約束を破っても、裏切られたと思わない。それは病気がさせたこと。
- 監視・取り上げ・説教・叱責・約束の強要をしない。
- 「自分が何とかしなければ」と思わない。
- 育て方が悪かったなどと、自分を責めない。
- 責任の肩代わりをしない。助けてあげる人がそばにいる限り、よくならないから。
- 自分の気持ちを正直に伝える。
- 依存症者に向けている注意を自分に向け、自分のケアをする。
- 自分に「できること」と「できないこと」を区別する。
- 祈る。
- 薬物以外の部分でコミュニケーションをとる。
- 「やめたい」「やめられない」という言葉が出たときが回復のチャンス。
- 暴力からはすぐ逃げる。
- 警察に通報するなら、「薬物は許さない。しかし、見捨てたわけではない。回復に関する援助はする」ときっぱり伝える。
- 服役した場合、出所したその足で「ダルク」など回復の場につながるよう準備しておく。
- 精神科に入院した場合は、入院中に自助グループやダルクなどにつなげる。
以上は、単行本『誰にも聞けなかったドラッグの話』(絶版)をもとにしています。