運輸業界では飲酒運転防止意識の高まりから管理の強化策が打ち出され、各社で乗務の前後に厳重なアルコール検知が行なわれるようになっています。そうした「管理対策」に「教育的アプローチ」を加味することで、予防効果をアップさせようというのが、「セルフケア・スクール」です。ASKから専門の講師が出張して行ないます。
当プログラムは、飲酒傾向の強い職業ドライバーを対象に、リスクが高い飲酒習慣を自発的に変容するよう促すことを目的としています。
プログラムで強調しているポイント
【1】事故防止対策のうち、運転手の健康管理(生活管理)は本人にしかできず、飲酒運転防止のみならず生活習慣病予防の観点からも、「飲酒習慣の見直し」が最重点課題であること
【2】「飲酒を助長する社会的背景」と「酒気帯びに至る心理的背景」をよく理解し、一人一人が具体的な対抗策をもつ必要があること
【3】体・心・社会生活と多岐にわたるアルコールの影響を、自分に照らして理解すること
【4】アルコール依存症の初期の兆候、進行していくメカニズム
【5】リスクの低い飲酒の目安、節酒のポイント
【6】睡眠やストレス解消について、飲酒以外の手段をもつこと
【7】家族の命を奪われた被害者遺族の悲しみ・苦しみに触れること
プログラムの特長
【1】基本プログラムは1回3時間で、1~2ヵ月に1回行ない、6回の出席を義務づける。
(短期間に集中して行なうのではなく、できれば1年、最低でも6ヵ月かけることが望ましい。それは、節酒の習慣が定着し、仕事・健康・家族関係・生活の中でよい実感を得られるだけの期間フォローする必要があるため。状況により、プログラムを4回に短縮することは可能)
【2】新たな参加者が途中から加わることを前提としている。(どの回から受講してもいい構成)
【3】回ごとに書き込み式のテキスト(小テスト付)を用意。
【4】毎回冒頭で「アルコール問題の常識クイズ」を実施、その解説を行なうことで、角度を変えつつ繰り返し知識を入れる。また、3人に「常識クイズ」を実施するという宿題を出すことで、本人にとっての知識の定着と、周辺への認識普及の一挙両得を図る。
【5】6つの「集中講座」により、幅広い予防知識を得られる。
● アルコールと体
● アルコールと睡眠
● アルコールと事故
● アルコール依存症
● お酒の決算書
● 断わり方の研究
【6】グループでの事例検討や体験の分かちあいなど、「読む・聞く・見る・話し合う・経験する」を組み合わせた参加型の学習形態で、記憶の定着化と行動変容を目指す。
【7】飲酒習慣の変容を確実に促すため、毎回、各自が行動計画を作成し、実行を宿題とする。
こんなに効果がある!セルフケア・スクール
ASKが企画・プログラム開発した飲酒運転防止の「セルフケア・スクール」。
バス会社からの委託を受けて、運転手さんを対象に実施しています。
運輸業界では予防意識の高まりから管理の強化策が打ち出され、各社で乗務の前後に厳重なアルコール検知が行なわれています。
そうした「管理対策」に「教育的アプローチ」を加味し、予防効果をアップさせるのがセルフケア・スクールのねらいです。
最大の特長は、上から下への指令や説教ではなく、仲間同士で「生活上の工夫」を出し合い、自分の実践につなげる方式であること。本音で語れる安全な場を確保するために、「職場と個人のプライバシーは外部にもらさない」「プログラムの中で語られた話を、人事的な評価に用いない」などの約束を、参加者・会社・講師の間でかわします。
プログラムの効果は、参加者だけにとどまりません。周囲の人に<常識クイズ>を試してもらうという宿題によって、内容が口コミで伝わるようなプログラム上の工夫がされています。
参加者へのアンケートを実施会社のご了解のもと、公開させていただきます。